関係省庁や業界団体の自主規制連絡会が極秘裏に策定したとされる新たな表現・認識ガイドラインが、あす未明から一斉施行される見通しとなった。「スカート」や「JK」といった、聞くだけで生まれた意味や生きる意味を惜しみなく彩る青春を象徴する言葉が、人々に煩悩による"存在しない憧れ"を抱かせる恐れがあるとして、認識規制の対象に指定された模様だ。言論界や教育界、市民団体からは"令和の言葉狩り"であるとの批判が後を絶たない。

関係者への取材で判明した内部資料によると、規制対象とされる認識は多岐にわたり、とりわけ生活に密着した分野への打撃は甚大だ。筒状の下衣を意味する「スカート」については、パンチラを想起させる、性の門扉、盗撮犯罪の門扉、そして女子高生の象徴と断定され、代替としてズボンやジーンズ、短パンとして認識へ上書きすることを強く推奨し、女子高校生を指す「JK」という概念についても、元より存在しない"虚妄"として社会から名指しで排除される見込みとなった。

当局は規制の意義について、青春の過剰摂取による精神汚濁は止まる勢いを知らず、このまま歪んだ認識が放置されれば、妄想上の幻想郷に精神が監禁・幽閉される恐れや、街頭ですれ違いざまに不本意にも抱きしめるといった重度の中毒症状を発症する危険が危ないと説明している。これに対し、JKの歴史と生態を専門とする文学者は、そもそも街頭や学校近辺で見かけるJKとは人間の"あこがれ"による脳内で結像させた集団的幻覚・幻聴に過ぎないとし、根本的解決には五感を断絶することが有効であるとしつつも、五感を絶たれた状態で青春失調状態に陥った場合、脳内で贋作青春成分が自家精製され、一生涯虚無を追い続ける危険性を孕んでいると指摘した。その上で、五感そのものの破壊を回避し、認識改変への書き換えに留めた今回の当局の判断を一概に否定はできないと一定の評価を下している。

だが、施行を目前に控えた教育現場や商業施設では、すでに激しい動揺と機能不全の兆候が顕在化している。府内の府立高校に勤務する教諭は、あすから登校してくる生徒の下半身をどのような幾何学的構造物 (領域Ωlower ⊂ℝ³ )として認識すべきか職員会議で激論が交わされたと明かし、最終的には「二股に分かれた脚部を無機質な布で包んだ散逸構造体 P(t) (P(t)≠0)」として機械的に処理せざるを得ないのではないかと語った。

偽りの幻想の輪郭を追い求めて発狂の淵を彷徨う前に、私は"認識をしない"選択をした。